……コアな部分に触れたいのだけれども、普通は最終的にそのコアな部分には、なかなか触れられないと先生は仰ったじゃないですか。そのコアな部分にFAPは触れられるんですか?

その挑戦をしているってことね。
でも最終的にはそこに到達するかもしれないと僕は思っている。

……その人間のコアの部分というのを、大嶋先生なりの言葉で言うと…、私たちプログラムとか自助グループとかをやっている人間というのは、「いのちはいのちのままに」というところなんですよね。そこの部分にFAPで触れられるのかなとちょっと思ったんで。

それが挑戦なのね。だから、まあ、彼女が言っていることはちょっと難しいのだけれども、まあ僕なりに解釈したことを説明すると、その人のまんま、というのがこれが究極なのね。その人自身、その人のまんま、純粋にその人のまんまの姿というのが、これが魂の部分ということなのね。究極のことを言うと魂になっちゃうんだよね。ね、身体的なこともなにも関係なく、その人の魂のそのままの姿、ということになるわけ。で、FAPでそこまでたどりつけるかどうか、という話なのね。で、FApはそれを目指すわけ。なぜかと言ったら、人間にとって厄介なものは何かと言ったら、恥、恥の感覚ね、罪悪感、恥辱感、こういうものなの。これを形成しているのがトラウマなのね、結局は。恥があるからこそ自分のままでいちゃいけないんだよね。この恥というのはある意味で呪いのようなものなの、一種のね。それをいかに、取っていくかというね。もしかしたらトラウマを取ったらこの恥の感覚は軽減するのではないか、という。この罪悪感が軽減するのではないか、というふうに思っているわけ。そして、実は僕もこれで苦しんできたわけ。ずーっとこの恥の感覚と罪悪感、不全感なのね、結局のところは、繋がるところはね。そしてやってみておもしろいのは、自分は楽になった。すごく。そして、やっぱりミーティングで最終的に辿り着くのが、おまかせ、でしょう。大きな力にまかせる、ということが何となく自然なのね。そして、みんな見ていると、どうやらそっちに行くの。自然にそっちに流れていくわけ。おまかせ、になっていくわけ。自分でやろうとしなくなるのね。いいじゃん、みたいなね。なるようになるさ、というそこだよね。そこに流れていくような気がするのね。でも、そのためにはいろんなトラウマというのが結構邪魔をしているのね。それを一個一個丁寧に取っていこう、みたいなね。だから一回の治療で取れるかどうか、ということが僕の挑戦なのね。できるだけ一回で取りたいけれども、やはりそこは取り残しがあるのね。それを丁寧に丁寧に摘んでいくということをやっていくと、その方向に流れていく、そうするともう完璧なのね。それを目指したい。でも本当にそうなっていくみたい。そして、これはね、要するに、この治療自体がみんなに高揚感を与えるとか、みんなが躁状態になって悟りを開くとかね(笑)、そういうのはないの。そのまんまになるの。本来の自分の姿になるの。ここがおもしろいのね。だから、みんな自分の変化があまり見えないの。でも僕らから見ると、表情がちゃんとついてくるわけ。そして僕らから見ると、すんごいいいかげんになってくるわけ(笑)。僕らから見ると図々しくなって、その人のまんまの姿になるわけ。そして不思議なんだけれども、周りががだんだん変化してくる。まわりにいろいろな動揺が出てくる訳ね。それがまたおもしろい。そのシステム全体が変化していく。その人が変化することによってね。そこがやっぱり、おもしろいんじゃないかな、と思っている。だから、このFAPをやったからって全然感謝されないの。おもしろいんだけれども。いや、結構きついところもあるけれどもね。わーーってしゃべられるじゃない、そしてその後で、じゃあFAPをやりましょう、って言って、さあ、今どんな気分ですか?って聞くと、「あ、あれだけしゃべったから楽になりました」ってね(笑)。なんか、妙にね、こっちはどーんと身体的に受けるわけじゃないですか、すごくだるくなっているのに、あれだけ話して聞いてもらったから楽になりました、って必ずクライアントさんは言うのね。「あ、今頃になって薬が効いてきました。」これが一番おもしろかった(笑)。「朝○○を飲んだから楽になりました」とかね(笑)。こっちはプチプチプチって来るんだけれども(笑)、でも、これが多分本物じゃないかなって思うのね。治療者がやったから、じゃないのね。その人のまんま、要するに本来の姿なわけね。誰々じゃないのね、「私」なのね。だから、そこのところで言うと、そうなんじゃないかな、そこに近づくのかな、って思うのね。…ありがとうね。

……ありがとうございました。
……すみません。先ほど、FAPで、見捨てられ不安の解消の仕方を教えていただいたのですが、私はもう一つ「人前で話す不安」を結構持っているんです。それで、その解消の仕方を教えていただけたらと思います。

はい。人前で話す不安というのはタイプが二つあるんですね。一つは社会恐怖、というのがあって、もう一つは広場恐怖というのがあるんですね。広場恐怖というのは、パニック障害に近いものなんですよ。人前にいると、何か自分が変なことをしてしまうんじゃないか、とか、そういう風な恐怖が出てきたりする、というのが広場恐怖というものなんですね。社会恐怖というのは、もう一つ、これは要するに人前で恥をかくのではないか、という恐怖なんですね。この二つのどちらか、というふうにみんなは思うのだけれども、実はもう一つ診断があるのね。それは何かといったら、強迫性障害。人前でちゃんとやらなきゃ、完璧にやらなきゃ、というのがある。そういう場合は、やっぱり、広場恐怖や社会恐怖を治療しても、強迫性障害があると、なかなか人前で話すことというのが楽にならないんですよ。だからもしFAPでやるとしたら、あの、複雑ね(笑)。そうね、大体25分くらいかかるかな。丸々やって。そんなね、一発でやれたら僕ノーベル賞もらえているよ(笑)。それか教祖になっているかもね(笑)。だからちょっとだけね、それは多分治療に時間がかかると思います。だからいろんなトラウマがあって、その症状になっているのね。わかります?本当にこれまで様々なトラウマがあって、そこまで辿り着いているわけですよ。それを消すというと、多分複合トラウマがあり、見捨てられ不安も勿論出てくるでしょう。あとは自己嫌悪感とかね。ちなみに自己嫌悪感は人差し指ね。そういうのとかが出てきます。それを一個一個丁寧に丁寧に取っていく、というのがセラピーの中でやることだと思います。はい。

……ありがとうございました。

はい、どうも。