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〒105-0021 東京都港区東新橋2-16-3カーザベルソーレ4F
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なんで私がトラウマ治療に興味を持つか、ということなのですが、まあ単純な話ですね。聞いた人もたくさんいるかもしれないけれども、私自身がトラウマだらけ、というような感じだからですね。そしてトラウマと言っても複合トラウマ、単発のトラウマではないんですよね。ですから様々の複合トラウマというところがあって、やっぱり自分の中に何らかの不快感がいつもある、不全感がある、ということで私はずーっと長年生きてきたわけです。そしてその何かの不快感・何かの不全感というものがなんなのかずーっと解らないまま、これまで来てしまったのね。そしてそれを何かに結びつけるわけね。親がああだったから、とか、いじめがあったから、とか、あとは親から体罰をされていたから、とか。そう言う風にいろんな理由を結びつける。この不全感はここに違いない。この不快感・この嫌な感じはあの時のあれに違いない、と結びつけるわけですね。私もいろんな療法をやってきたので、自分でいろいろ試してみるわけですよね。結びつけて、そしてその嫌な感覚が消えるかといったら、正直な話、消えないんです。これね、自分で試してみてわかったの。本当に誤魔化されはするし、その時はいい。ところが基本的な自己否定感というものは消えない、自己否定感というけれども、これはどういう感じかと言ったら、お腹のあたりのいやーな感じね。ぽっかり穴があいた感じ。ここがすごく空洞な感じね。この自己否定感、虚無感という感じかな、このいやーな感じというものは絶対に消えない。どんなことをやっても。たとえば人から賞賛されるようなことをやりますよね。その時はいいんですよ。すごいハイな状態、躁状態になってわーっとやるんだけれども、後になってすごーく空しくなる。これ(お腹のあたりの嫌な感じ)が取れないのね。なかなか取れない。どんなに自分が鍛錬して、どんなに自分がいろんないいことを人に言えば言うほど、苦しくなってくるのね。その自己不全感というものがどんどんどんどん大きくなっていく、というのが実感できるようになって、おお、これか、というのがあるのね。患者さんはこれで苦しんでいるのね、というのが解るのね。そして僕自身、やっぱり一緒に楽になりたかったのね。僕自身も。これはぶっちゃけた話をしましょう。一緒に楽になりたかったの。そして患者さんのトラウマをどういうふうに治療したら楽になるか、まあ、ある意味で人体実験に近いものがありましたね(笑)。
いろんな療法を、でもコレは真剣に勉強するわけですよ。やっぱり自分も治したいからね。だから患者さんと向き合って一緒にやっていって、どれだけ患者さんが楽になるか、ということで真剣に向き合ってやるわけですよ。そしてやっぱり短期療法ってだめね。この感覚は消えないのね。一旦楽になるけれどもまたぷくって出てくる。そして一番効果があったのが、やっぱり悔しいけれども、曝露療法なのね。患者さんの辛い感情を引き出す、治療者が引き出してそれを何度も何度も話させる。そして感情をはめさせる。感情が出なかったら感情が出るようにこちらから突っつく。ということをやるわけですよね。これをやると、やっぱりね、治療できるのよね。楽になる、患者さんは、あきらかに変わる。すごい虐待があったりなんだので、ものすごい自己不全感というものを持っている。自己不全感というものは、一般のお医者さんから見たら、鬱(うつ)の状態。顔の表情があまりない。どよーんとした感じで、笑うときはこの上だけ笑うのね。お前、口笑えよ、みたいなね(笑)。筋肉の一部が動いていないわけだよね。なにをしても楽しいと感じていないわけ。楽しい振りはするけれども、楽しくない。そういうような症状が、曝露療法をやると消えていくのね。段々だんだん心から笑えるようになってくる、というのがある。ただし、それまですごーく時間がかかる。めちゃくちゃ時間がかかる。で、ぶっちゃけた話、僕がこれをやりたいかと言ったら、(笑)、やだよここまで、みたいなね。これは正直な話、みんなよくやっていると思うもの。だから僕はいつも患者さん尊敬するのね。すごいなって。やっぱりそこまで貪欲なのね。だからそれだけ苦しんできたってことだと思うの。楽になりたいからそれだけのことをやるわけだよね。よっぽど辛かったんだと思う、誰にも理解されないし。誰もわかってくれないわけだよね。誰もこの苦しみがわかってくれないわけ。だから本当に捜して捜して捜して、求めて求めて来たから、それを続けられるんだと思う。
24/11/08
24/10/18
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なんで私がトラウマ治療に興味を持つか、ということなのですが、まあ単純な話ですね。聞いた人もたくさんいるかもしれないけれども、私自身がトラウマだらけ、というような感じだからですね。そしてトラウマと言っても複合トラウマ、単発のトラウマではないんですよね。ですから様々の複合トラウマというところがあって、やっぱり自分の中に何らかの不快感がいつもある、不全感がある、ということで私はずーっと長年生きてきたわけです。そしてその何かの不快感・何かの不全感というものがなんなのかずーっと解らないまま、これまで来てしまったのね。そしてそれを何かに結びつけるわけね。親がああだったから、とか、いじめがあったから、とか、あとは親から体罰をされていたから、とか。そう言う風にいろんな理由を結びつける。この不全感はここに違いない。この不快感・この嫌な感じはあの時のあれに違いない、と結びつけるわけですね。私もいろんな療法をやってきたので、自分でいろいろ試してみるわけですよね。結びつけて、そしてその嫌な感覚が消えるかといったら、正直な話、消えないんです。これね、自分で試してみてわかったの。本当に誤魔化されはするし、その時はいい。ところが基本的な自己否定感というものは消えない、自己否定感というけれども、これはどういう感じかと言ったら、お腹のあたりのいやーな感じね。ぽっかり穴があいた感じ。ここがすごく空洞な感じね。この自己否定感、虚無感という感じかな、このいやーな感じというものは絶対に消えない。どんなことをやっても。たとえば人から賞賛されるようなことをやりますよね。その時はいいんですよ。すごいハイな状態、躁状態になってわーっとやるんだけれども、後になってすごーく空しくなる。これ(お腹のあたりの嫌な感じ)が取れないのね。なかなか取れない。どんなに自分が鍛錬して、どんなに自分がいろんないいことを人に言えば言うほど、苦しくなってくるのね。その自己不全感というものがどんどんどんどん大きくなっていく、というのが実感できるようになって、おお、これか、というのがあるのね。患者さんはこれで苦しんでいるのね、というのが解るのね。そして僕自身、やっぱり一緒に楽になりたかったのね。僕自身も。これはぶっちゃけた話をしましょう。一緒に楽になりたかったの。そして患者さんのトラウマをどういうふうに治療したら楽になるか、まあ、ある意味で人体実験に近いものがありましたね(笑)。
いろんな療法を、でもコレは真剣に勉強するわけですよ。やっぱり自分も治したいからね。だから患者さんと向き合って一緒にやっていって、どれだけ患者さんが楽になるか、ということで真剣に向き合ってやるわけですよ。そしてやっぱり短期療法ってだめね。この感覚は消えないのね。一旦楽になるけれどもまたぷくって出てくる。そして一番効果があったのが、やっぱり悔しいけれども、曝露療法なのね。患者さんの辛い感情を引き出す、治療者が引き出してそれを何度も何度も話させる。そして感情をはめさせる。感情が出なかったら感情が出るようにこちらから突っつく。ということをやるわけですよね。これをやると、やっぱりね、治療できるのよね。楽になる、患者さんは、あきらかに変わる。すごい虐待があったりなんだので、ものすごい自己不全感というものを持っている。自己不全感というものは、一般のお医者さんから見たら、鬱(うつ)の状態。顔の表情があまりない。どよーんとした感じで、笑うときはこの上だけ笑うのね。お前、口笑えよ、みたいなね(笑)。筋肉の一部が動いていないわけだよね。なにをしても楽しいと感じていないわけ。楽しい振りはするけれども、楽しくない。そういうような症状が、曝露療法をやると消えていくのね。段々だんだん心から笑えるようになってくる、というのがある。ただし、それまですごーく時間がかかる。めちゃくちゃ時間がかかる。で、ぶっちゃけた話、僕がこれをやりたいかと言ったら、(笑)、やだよここまで、みたいなね。これは正直な話、みんなよくやっていると思うもの。だから僕はいつも患者さん尊敬するのね。すごいなって。やっぱりそこまで貪欲なのね。だからそれだけ苦しんできたってことだと思うの。楽になりたいからそれだけのことをやるわけだよね。よっぽど辛かったんだと思う、誰にも理解されないし。誰もわかってくれないわけだよね。誰もこの苦しみがわかってくれないわけ。だから本当に捜して捜して捜して、求めて求めて来たから、それを続けられるんだと思う。