通じ合う

心の傷を癒す心理相談室、株式会社インサイト・カウンセリングです

03-3433-2721

〒105-0021 東京都港区東新橋2-16-3カーザベルソーレ4F

営業時間/AM10:00~PM18:00 定休日/日・祝

通じ合う

大嶋信頼ブログ 緊張しちゃう人たち

2016/04/20 通じ合う


本当は、新しい本を書いているので時間がなくて「ブログ書きたいけど~」となっているのですが、アマゾンの本のレビューが増えている~!キャ~!となって「新しいこと書きたい!」となってしまっている今日この頃です(あは!)
本当に素晴らしいレビューをありがとうございます。

 

この前ちょっと書いたアンジェルマン症候群は、たぶん一般の児童精神科では「自閉症」と十把一絡げにしてしまうから判別をしていないことが多いかも知れない。いつもニコニコしていて笑顔がものすごくかわいい。そしてもう一つの特徴は「水が大好き!」である。お風呂なんか入ってしまったらずっとお風呂の中で遊んでしまう。染色体の15q11.2−q13に変異があるからいつもニコニコしていて水が好きになるの?とグルグルと考えていたことがある。このアンジェルマン症候群の子と接触していて「お話が通じるようになったらいいな~」と思っていた。よくよく観察しているとヘレン・ケラー女史のことが頭に浮かんで来た。聴力、視力、言葉を失ってしまったので両親からしつけを受けられず大変な状態になっていた、そこにアン・サリバン家庭教師が指文字、言葉を教えてヘレンは話すことが出来るようになった。なんか僕とは違うコミュニケーション手段があるんだろうなーとその時考えていた。

 

自閉症のクライアントさんには特殊なコミュニケーション手段がある。だから、普通に話をしようと思っても通じないので、特殊なコミュニケーションパターンを見つける必要がある。それを見極めるのはとても大変だが興味深い。
高機能自閉症の方だと、一見、普通の方で話は通じているような感じなのだが、こちらの意図とは全く違った捉え方をしてしまう。「え?!何でそんな解釈になってしまうの?」という受け止め方をするから「おー!やっぱりコミュニケーションパターンが何か違っているんだ」と思う。

 

一般の人でも睡眠不足が続いていたり、焦っていたり、怒られて頭がパニックになっている時に“勘違い”や“聞き間違い”が起きたり、変な思い込みで相手の意図とは違ったことをやってしまったり、と言うことが起きたりする。その割合がどんどん多くなっていくと、高機能自閉症の症状になり、さらに割合が増すと自閉症の症状になる、という仮説がここにある。

 

こんなことを書いている私自身も「一般の人の集団の中にいると話に入っていけない」というハンディーキャップを感じていたりする。これって、アンジェルマン症候群の関連遺伝子と同じ強迫性障害の遺伝子であるGABRB3のスイッチが入っちゃっているから「ちゃんと話さなければ」とか「相手の話にちゃんと答えなければ」と自動的に考えてしまうから「つまらな~い!」となっているのかもしれない。そこで「GABRB3(ギャバーブ3)の還元」と七回唱えて見ると、あんまり人の反応を考えなくて、自分が黙ってそこにいられるから興味深い。この遺伝子っててんかん系も入っているから、とっさに人から話を振られたら頭が真っ白になってアホな答え方をして場の空気をしらけさせてしまったりする。でも、唱えて見るとそれが無くなって「え?なに?」ととぼけていられるから面白い。

 

ここでの夢は、特徴的な遺伝子のスイッチをオフにしちゃって色んな人と通じ合えるようになったら面白いのに~、ということである。

 

多分、みなさんが危惧されるのは「特徴的な遺伝子をオフにしてしまったら自分の素晴らしい特徴も失われてしまうのでは?」ということだと思う。

 

私も実際はそうだった。
深く考えることを止めてしまうのでは?
書くことが出来なくなってしまうのでは?
カウンセリングでの新しい戦略アイディアが浮かんでこなくなるのでは?と危惧していた。

 

私には最初からみなさんのように光るものは何も無いから失うものは何も無かったのかもしれないが、実際に唱えてみて、一般人との接触は問題なくなっているがこうして書いているので遺伝子のスイッチがオフになっても失うものは何も無い気がしている。

 

「あ!あった!厄介な症状は失っちゃったかも!」

 

それは最初からいらないっちゅうに!

TOP