通じ合えない意味

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通じ合えない意味

大嶋信頼ブログ 緊張しちゃう人たち

2016/04/20 通じ合えない意味


あの有名な本の中で、人の言葉がみんな同じだった時代にみんなで話し合って「塔の先が天に届くほどの、人があらゆる地に散って消えることがないように、我々の為に名をあげよう」とバベルの塔を立て始めた。そこで主(神)が降りて来て「なるほど、彼らは一つの民で、同じ言葉を話している。この業は彼らの行いの始まりだが、おそらくこのこともやり遂げられないこともあるまい。それなら、我々は下って、彼らの言葉を乱してやろう。彼らが互いに相手の言葉が理解できなくなるように」とされたので人々は散り散りになって街づくりを止めた。

 

このバベルの塔から人の言語、民族、思想、文化、文明などがバラバラになった、という話である。
人と人が通じ合えなくなってしまった起源がここにある。
一般的な解釈は、人の言葉が統一されていて傲慢になって神に挑戦しようとしたから神が言語を混乱させた、と“人間の傲慢さ”の問題、とされているのだが、でもあの本には具体的にそのような言葉は書いていない。神が自分の領域を冒されそうになったから、という解釈では無いような気がして来た。

 

この主の言葉という所をもう一度読んだ時にフッとナチスドイツのヒットラーのことが思い出された。
言葉が統一されていると大変な人に支配されちゃうからかも?と考えたら、人々が通じ合えないって大切なことなのかも?と思い始めた。

 

人と通じ合えないから”心に聞く”ということが必要になる。
簡単に人と通じ合ってしまったら、簡単に相手に支配されてしまう可能性が出てくる。
日本だって第二次世界大戦の前などは教科書も教育も統一されて多くの国民が支配されていた。
国的には強い国になるのかもしれないが、“心”と通じ合えなくなって支配者に支配されまくってしまうから違うんだろうな、と思う。

 

だから、お互いに理解し合えないこんな世の中の方が“心”と通じ合う絶好の機会なのかもしれない。
それが「支配されちゃう人たち」と「無意識さんの力で無敵になる」で書いている真実になる。
人と人が通じ合えない意味がある。通じ合えるようになって言葉が統一されてしまったら“心”とつながる必要がなくなり大変なことになるのかも?という世界である。

 

それを知っていつつのホルモンの本になる。
人と人が通じ合えるようになって、みんながストレスから解放されて自由になってこの国自体が元気になる、というのはある意味でバベルの塔を目指しているのかもしれない。

 

だから「通じ合えるようになる」というのは“心”の観点からは矛盾があるのだが、多くの人がそれを望んでいるのだから、そこにも何かしらの真実があるような気がしているから追求している。

 

実際に通じ合えるようになったらどんなことが起きるのだろう?
それは許されないことなのだろうか?

 

何だか禁断の果実の匂いがして来た。

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