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“無意識さん”に任せたら楽になった!
幼い頃、幼稚園が休み期間になると、私は父親の運転で祖母の家に連れていかれました。
母親と祖母の仲が悪かったので、前の席に座っている両親の緊張感は高く、後ろの席に寝転がっている私は空想の世界に浸っていきます。
幼稚園児ながらの発想で「どうやって車は動いているのかな?」って考えます。
エンジンの仕組みなんてわからないから、中に小人さんが何人もいて、小人さんたちが協力して一生懸命に車輪を動かしているのかもしれない?って想像します。
そんな空想にも飽きて、今度は「どうやって僕は息をしているのだろう?」って考え始めます。
「息を吐いて、そして吸って」というのはどのようなタイミングを計ってやっているのだろう?って考え始めます。
すると、息を吐いて、吐いて、そして、今度は吸って、吐いて、なんて意識的にやってみると、だんだんうまく呼吸ができなくなり「苦しい~!死んじゃう~!」ってパニックになったんです。
「うまく呼吸ができなくなった~!」なんてことを緊張が高い前の座席の両親に伝えることができず、必死に「何とか”普通”に呼吸をしなきゃ!」って意識すればするほど息苦しくなって「もう、このまま一生、ちゃんと呼吸ができなくなるんじゃないか?」って恐怖を感じたんです。
そんな恐怖を感じながら、一生懸命に普通に呼吸をすることを意識して、苦しくなっていたら、やがて、深い眠りに落ちて行ったんです。
両親は、私が東京タワーが好きだということを知っているから「ほら!東京タワーが見えるよ!」っていうタイミングで起こしてくれます。
「わ~!」って東京タワーの美しさに感動しているときは、さっきの苦しみは忘れてしまいます。
東京タワーが見えなくなるタイミングで私は再び、深い眠りへと落ちていき、気が付いたら祖母のマンションの駐車場で両親に起こされます(だから、祖母の家は東京タワーの近くだとずっと思っていました。寝ちゃっていたから、その間の時間の感覚が無かったんです)。
祖母の家に着いたのが夜遅いので、私はすぐに布団の中に入れられます。
布団の中に入った時に「なんであんなに車の中で苦しくなったんだろう?」って考えた時に「あ!呼吸のことを考えたからだ!」って思い出します。
「呼吸のことって意識しちゃいけないんだ!」ってあの時の恐怖がよみがえってくるので、一生懸命に意識しないようにします。
でも、意識しないようにすればするほど、呼吸に意識が向いちゃって「う~!またくるしい~!」ってなって、気が付いたら深い眠りへと入っていたんです。
次の日は、祖母が買い物に連れて行ってくれる、といううれしさから、朝からテンションが上がりっ放しなので、昨夜の呼吸のことはすっかり忘れています。
「”無意識さん”って私をいつも助けてくれている」という事を考える時に、いつも私の頭の中には、あの時の車での場面が浮かんできます。
意識して「自分で何とかしなければ!」って思っていると苦しくなってしまったあの時。
そして、あの深い眠りについた後に、私はいつの間にか意識することを忘れて、いつものように”無意識さん”に私の呼吸をゆだねていたんです。
心理療法の”外在化”のテクニックは、”意識”していて苦しくなっている状態から”無意識さん”に任せちゃって楽になる!という仕組みになっています。
足の痛みを感じた時に、走る時の足の動かし方に意識を向ければ向けるほど痛みが増します。
そこで「あのおじさんの痛みが~!」っておじさんに注目をシフトさせることで、いつものように足の動きに意識を向けることなく、動きを全て”無意識さん”にゆだねることをするんです。
すると、無意識さんは、私にとって一番ベストの足の動かし方をやってくれて、そしていつの間にか痛みから解放される、って仕組みになるんです。
だから、”脳のネットワーク”という考え方は、ものすごく”外在化”のテクニックを使うときに役に立ちます。
24/11/08
24/10/18
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幼い頃、幼稚園が休み期間になると、私は父親の運転で祖母の家に連れていかれました。
母親と祖母の仲が悪かったので、前の席に座っている両親の緊張感は高く、後ろの席に寝転がっている私は空想の世界に浸っていきます。
幼稚園児ながらの発想で「どうやって車は動いているのかな?」って考えます。
エンジンの仕組みなんてわからないから、中に小人さんが何人もいて、小人さんたちが協力して一生懸命に車輪を動かしているのかもしれない?って想像します。
そんな空想にも飽きて、今度は「どうやって僕は息をしているのだろう?」って考え始めます。
「息を吐いて、そして吸って」というのはどのようなタイミングを計ってやっているのだろう?って考え始めます。
すると、息を吐いて、吐いて、そして、今度は吸って、吐いて、なんて意識的にやってみると、だんだんうまく呼吸ができなくなり「苦しい~!死んじゃう~!」ってパニックになったんです。
「うまく呼吸ができなくなった~!」なんてことを緊張が高い前の座席の両親に伝えることができず、必死に「何とか”普通”に呼吸をしなきゃ!」って意識すればするほど息苦しくなって「もう、このまま一生、ちゃんと呼吸ができなくなるんじゃないか?」って恐怖を感じたんです。
そんな恐怖を感じながら、一生懸命に普通に呼吸をすることを意識して、苦しくなっていたら、やがて、深い眠りに落ちて行ったんです。
両親は、私が東京タワーが好きだということを知っているから「ほら!東京タワーが見えるよ!」っていうタイミングで起こしてくれます。
「わ~!」って東京タワーの美しさに感動しているときは、さっきの苦しみは忘れてしまいます。
東京タワーが見えなくなるタイミングで私は再び、深い眠りへと落ちていき、気が付いたら祖母のマンションの駐車場で両親に起こされます(だから、祖母の家は東京タワーの近くだとずっと思っていました。寝ちゃっていたから、その間の時間の感覚が無かったんです)。
祖母の家に着いたのが夜遅いので、私はすぐに布団の中に入れられます。
布団の中に入った時に「なんであんなに車の中で苦しくなったんだろう?」って考えた時に「あ!呼吸のことを考えたからだ!」って思い出します。
「呼吸のことって意識しちゃいけないんだ!」ってあの時の恐怖がよみがえってくるので、一生懸命に意識しないようにします。
でも、意識しないようにすればするほど、呼吸に意識が向いちゃって「う~!またくるしい~!」ってなって、気が付いたら深い眠りへと入っていたんです。
次の日は、祖母が買い物に連れて行ってくれる、といううれしさから、朝からテンションが上がりっ放しなので、昨夜の呼吸のことはすっかり忘れています。
「”無意識さん”って私をいつも助けてくれている」という事を考える時に、いつも私の頭の中には、あの時の車での場面が浮かんできます。
意識して「自分で何とかしなければ!」って思っていると苦しくなってしまったあの時。
そして、あの深い眠りについた後に、私はいつの間にか意識することを忘れて、いつものように”無意識さん”に私の呼吸をゆだねていたんです。
心理療法の”外在化”のテクニックは、”意識”していて苦しくなっている状態から”無意識さん”に任せちゃって楽になる!という仕組みになっています。
足の痛みを感じた時に、走る時の足の動かし方に意識を向ければ向けるほど痛みが増します。
そこで「あのおじさんの痛みが~!」っておじさんに注目をシフトさせることで、いつものように足の動きに意識を向けることなく、動きを全て”無意識さん”にゆだねることをするんです。
すると、無意識さんは、私にとって一番ベストの足の動かし方をやってくれて、そしていつの間にか痛みから解放される、って仕組みになるんです。
だから、”脳のネットワーク”という考え方は、ものすごく”外在化”のテクニックを使うときに役に立ちます。