歩けちゃう!

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歩けちゃう!

大嶋信頼ブログ 緊張しちゃう人たち

2016/05/12 歩けちゃう!


ブッタの話も面白いが、イエスの話も面白い。

 

ある時「イエスが家にいる!」と噂になって、人々が家に集まってしまってラッシュアワーの山手線状態になってしまう。

 

すると人々が中風(脳卒中などで半身不随)の方を4人の人に運ばせてイエスに会わせようとしていたが満員で入れない。
そこで屋根に上って屋根を剥いで穴をあけて、そこから中風の方を寝かせたまま床に吊り下ろした(おい!おい!どんだけせっかちなんだ!)。

 

イエスは彼らの信仰を見て、中風の者に「子よ、あなたの罪は許された」と言われた(彼らの信仰を見て=イエスの元に連れてくればなんとかしてもらえると信じる気持ち)。

 

それを聞いた律法学者(宗教家?)たちは心の中で「この人は神を汚している、神の他に罪を許すことなんかできないのに!」とつぶやいた。

 

イエスはそれを心で見て「なぜ、あなたがたは心の中でそんなことを論じているのか。中風の者に、あなたの罪はゆるされた、と言うのと、起きよ、床を取りあげて歩け、と言うのと、どちらがたやすいか。しかし、人の子は地上で罪をゆるす権威をもっていることが、あなたがたにわかるために」と彼らに言った(ちょっとこのくだりは難しいけど奥が深くてちょっと面白い)。

 

そして中風の者にむかって「あなたに命じる。起きよ、床を取り上げて家に帰れ」といった。

 

すると彼は起き上がって床を取り上げてみんなの前を歩いて出て行った(お~!)。

 

当時は、卒中などで半身不随になったら、家族か本人が神に対して罪を犯したからそうなった、と思われていた。
現代だったら「不摂生な生活をしていたから」とか「ちゃんと定期的に健康診断に行かなかったから」と心の中で責められる。

 

そんな彼に「子よ、あなたの罪は許された!」というのは奥が深い。

 

その時点で症状自体は変わらないのだが、その後に「起きよ!床を取り上げて家に帰れ!」と命じたらさっさと帰って行った、というのが面白い。

 

考えてみたら、脳卒中で脳細胞が壊死してしまったのも完全に無視。
そして、多分長期間動けなかったからイエスの元に連れて来られたはずだから、筋肉も全然なかったはず。なのにリハビリ無視で床を取り上げて歩けちゃうから面白い。

僕たちってすごく狭い常識に縛られてしまっていることになる。
その常識が知らず知らずのうちに「人を罪に定める」ということと同じことをしているのかもしれない。
「常識的に考えて、この人がすぐに歩くのは無理!」と判断して心の中で相手を裁いているから。

 

「子よ、あなたの罪は許された!」という言葉はものすごく興味深い。

 

この言葉から全ての常識が変わる気がしている。

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