色んな仮説

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色んな仮説

大嶋信頼ブログ 緊張しちゃう人たち

2016/04/22 色んな仮説


アルコールの問題を持った男性が「職場の上司への緊張感が酷くて職場に行くのが辛い」という症状を訴えていた。
遺伝子のコードを唱えていただいたら、上司への緊張感がなくなって、ついでにそれまでギスギスしていた家族関係が改善した。ある意味で平和になって、長年飲んでいた酒も止めてしまった。
そうしたら「うつ状態になって、何もかも壊したくなってしまう」ということをおっしゃった。

 

この症状は興味深い。
仕事もうまく行き始めて、家族仲良く関係性を楽しめるようになったのに、それを打ち壊したくなってしまう。

 

これにはいくつかの仮説が立てられる。
アルコールをずっと飲んでいた方がアルコールを止めてしまったから、それまでアルコールで脳内のホルモンが保たれていたものが酒を止めて保たれなくなったから「うつ状態になった~!」と考えることができる。

 

もう一つの仮説は、人は常に不幸なことを考えて“苦痛”を作り出すことで脳内麻薬(エンドルフィン)を分泌させて、苦痛を麻痺させる。「え~?それって矛盾しているじゃん!」と思う。でも、頭痛薬を頻繁に飲む方は、それを続けているうちに頭痛薬を飲ませる為に頭痛を作り出す。頭痛薬を飲まなくなったとたんに頭痛が消えた、と言うことがある(ケースバイケースです)。エンドルフィンを分泌させる為に、不幸なことを考え続けてそしてエンドルフィンを分泌させて自分の感覚を麻痺させる。
自分の問題、過去の嫌な出来事、不快な人、そんな不快な人に言われた言葉を頭の中でグルグルと巡らせることで“苦痛”のレベルにまで高めて「エンドルフィーン!」と脳内麻薬を分泌させている。そんな仮説も立てることができる。

 

たくさんの仮説を立てることができるのだが、以前は検証が難しかった。

 

でも、今は「はい!うつ状態を思い浮かべてどんな感覚になりますか?」と聞いて見る。

 

すると男性は「全身が怠くなります」とおっしゃった。

 

そこで、アルコール乱用関係の遺伝子コードを唱えていただいて、もう一度「うつ状態」と思っていただき「全身の怠さ」に変化が起きるかを検証する。
アルコールの離脱症状関係の遺伝子をいくつか試しても「変わりません」とおっしゃっていた。

 

そこでエンドルフィン関連遺伝子もいくつか試してみたが「頭が痛くなり、身体の怠さが増しました」とおっしゃっていた。これは変化が起きたな!とちょっと嬉しくなるが、他のエンドルフィン関係の遺伝子を試しても、苦痛が増すだけで症状は軽減しなかった。

 

そんな時「もしかして?」と思って、心的外傷後ストレス障害(トラウマ)の遺伝子コードを試してみた。

 

すると「あれ??怠さがなくなって頭もすっきりしている!」とおっしゃられたのでビックリした。

 

あ~!やっぱりトラウマだったの!
自分の仮説が打ち砕かれたのだが、何だかものすごく腑に落ちた気がした。

 

湾岸戦争などで帰って来た戦士が普通の生活に戻れなくてホームレスになってしまう、という話がフッと浮かんで来た。
戦場でPTSDになってしまうと、平和な祖国に帰って来ても頭の中は戦場だから、平和になればなるほど落ち着かなくなって平和な状態を打ち壊してしまう。

 

確かにその男性も幼少期からPTSDになる要素がたっぷり詰まった家庭環境で育ったので「やっぱり!」と思うのだが、本人は軽く否定した。

 

これがまさにPTSDの症状である。
トラウマから回避(トラウマの場面に触れそうになると逃げたくなる~!)の症状があると「やっぱり本当にPTSDだったんだ~!」となる。

 

さらに、トラウマの遺伝子を唱えていくと楽になっていくから不思議である。

 

この遺伝子コードを唱えるって興味深い。

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