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秋の空のスクリプト(運動会は終わったよね!)もちろんお金持ちシリーズです
毎日新聞社のビルに国旗が。
インスタ映えを狙った広告ですね~!やるな~!
こんな秋の空を見ていると、子供の頃に運動会に参加した時のことがフッと頭に浮かんできます。
「パン!」と鉄砲の音がなって、そして、子供達が一斉に駆け出して、それを見ている観客が「わー!」と声援を送ります。
声援はなぜか「わー!」っと聞こえるのですが、よーく耳をすませてみれば「〇〇ちゃん頑張れ~!」という声がいくつも重なって、その音を作っていました。
一等賞になれなくても一生懸命に手を振って走ります。
走っている時は、観客の方を見たいのですが、でも、走っているのだから、前を見なければいけないだろ、と誰かがガラガラと引いた石灰の白線のあるトラックの方へと視線を向け続けて走ります。
一等賞になれば、みんなから褒めてもらってすごいことになるのかな?と子供はある人に尋ねたことがあります。
その人は「一等賞になりたいのかい?」と問いかけたのか、それとも「それが本当のあなたの望みなの?」とその子の心に確かめたのか。
その子は、その小さな頭をゆっくりと「うん」と縦に振ります。
その子は自分が一等賞になれるのかどうかわからないけど、それが自分にとって必要かどうかもわからないけど、不思議と優しい首がいつのまにか「うん」と縦にその子の意思を表現して、そして、その子は腕を一生懸命に振って走ります。
今になって、そのトラックを見た時に「こんなに短い距離だったんだ」と思うんです。
そう、誰かがガラガラと音を立てて白い石灰で引いた白線のその距離をその目で確かめることができます。
その時に、踏んだかもしれないその地面を私は足の裏で感じ取りながら、ゆっくりと今、そのトラックの上を歩いていることを想像しつつ、あの走っていた自分の姿をもう一度思い浮かべてみるんです。
あの時に、あんな短い距離をもっと一生懸命に走って見たかった、と思い出しながら、空を見上げます。
でも、空を見上げた時に、走り終わった時に渡された旗を持たされた時の感触を思い出します。
そう、私は、あの渡された旗を握りしめながら、幼い瞳で空を見上げていたんです。
その空には雲が浮かんでいたのかいなかったのか、今見上げる空には、私が当時に見た空と同じ空が広がっている感じがしました。
そう、その時、空を見上げながら「誰かに教えてもらったら、違う色の旗を勝ち取ることができたのかな?」と考えていたのかもしれません。
でも、私は、誰かに教わっても、教わった通りに自分の体が動くのかどうかがわかりませんでした。
もしかしたら、教え方が上手い人がいたら、私は、もっと早く走れるようになって違う旗の感触をこの手で確かめることができたのかも、と空を眺めながら思ったのかもしれません。
私は、上に広がる青い空を見上げながら、そんなことを考えたくなったんです。
小さなあの子があの走った後に感じたことを。
自分では「何も求めていない」と思っていたのですが、あの声援を思い出した時に、幼い子供は一生懸命に走っていたような気がしたんです。
そう「わー!」という声援の中にはいくつもの名前がありながら、その中に私の名前が入っていないのかも。でも、その声援を受けて走る子たちとともに、私は旗を求めて、全力で走ってみよう、とピストルがなる前にしっかりと拳を握りしめ、そして、駆け出します。
その心地よい感覚が広がっていく中で、私は、私が欲しかったあの旗のことを思い出すんです。
しっかりとその旗を握りしめている、幼い私が不思議と頭に浮かんできて、その旗をどうやって手に入れたのだろう?って不思議に思うんです。
いつのまにか心の奥底にしまいこんでいた、あの旗が静かな風になびきながら、パタパタと音を立てています。
そう、あの時の声援で聞こえなかった旗の音。
風がない時は音を立てることはなくて、なんの旗なのかわからなくなってしまうのですが、私の心の中に吹く風でその旗の意味を私の心は感じ取るんです。
そう、私が欲しかった旗の色はこんな色だったって。
心地よく風が吹く中で、そして、強い風が吹く中で私は、私の欲しかったものを確かめることができるかもしれない、って感じられたような気がしたんです。
いつのまにか。
P.S
「ずるい人」のレビューは後程、楽しみに書かせていただきます。
24/11/08
24/10/18
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毎日新聞社のビルに国旗が。
インスタ映えを狙った広告ですね~!やるな~!
こんな秋の空を見ていると、子供の頃に運動会に参加した時のことがフッと頭に浮かんできます。
「パン!」と鉄砲の音がなって、そして、子供達が一斉に駆け出して、それを見ている観客が「わー!」と声援を送ります。
声援はなぜか「わー!」っと聞こえるのですが、よーく耳をすませてみれば「〇〇ちゃん頑張れ~!」という声がいくつも重なって、その音を作っていました。
一等賞になれなくても一生懸命に手を振って走ります。
走っている時は、観客の方を見たいのですが、でも、走っているのだから、前を見なければいけないだろ、と誰かがガラガラと引いた石灰の白線のあるトラックの方へと視線を向け続けて走ります。
一等賞になれば、みんなから褒めてもらってすごいことになるのかな?と子供はある人に尋ねたことがあります。
その人は「一等賞になりたいのかい?」と問いかけたのか、それとも「それが本当のあなたの望みなの?」とその子の心に確かめたのか。
その子は、その小さな頭をゆっくりと「うん」と縦に振ります。
その子は自分が一等賞になれるのかどうかわからないけど、それが自分にとって必要かどうかもわからないけど、不思議と優しい首がいつのまにか「うん」と縦にその子の意思を表現して、そして、その子は腕を一生懸命に振って走ります。
今になって、そのトラックを見た時に「こんなに短い距離だったんだ」と思うんです。
そう、誰かがガラガラと音を立てて白い石灰で引いた白線のその距離をその目で確かめることができます。
その時に、踏んだかもしれないその地面を私は足の裏で感じ取りながら、ゆっくりと今、そのトラックの上を歩いていることを想像しつつ、あの走っていた自分の姿をもう一度思い浮かべてみるんです。
あの時に、あんな短い距離をもっと一生懸命に走って見たかった、と思い出しながら、空を見上げます。
でも、空を見上げた時に、走り終わった時に渡された旗を持たされた時の感触を思い出します。
そう、私は、あの渡された旗を握りしめながら、幼い瞳で空を見上げていたんです。
その空には雲が浮かんでいたのかいなかったのか、今見上げる空には、私が当時に見た空と同じ空が広がっている感じがしました。
そう、その時、空を見上げながら「誰かに教えてもらったら、違う色の旗を勝ち取ることができたのかな?」と考えていたのかもしれません。
でも、私は、誰かに教わっても、教わった通りに自分の体が動くのかどうかがわかりませんでした。
もしかしたら、教え方が上手い人がいたら、私は、もっと早く走れるようになって違う旗の感触をこの手で確かめることができたのかも、と空を眺めながら思ったのかもしれません。
私は、上に広がる青い空を見上げながら、そんなことを考えたくなったんです。
小さなあの子があの走った後に感じたことを。
自分では「何も求めていない」と思っていたのですが、あの声援を思い出した時に、幼い子供は一生懸命に走っていたような気がしたんです。
そう「わー!」という声援の中にはいくつもの名前がありながら、その中に私の名前が入っていないのかも。でも、その声援を受けて走る子たちとともに、私は旗を求めて、全力で走ってみよう、とピストルがなる前にしっかりと拳を握りしめ、そして、駆け出します。
その心地よい感覚が広がっていく中で、私は、私が欲しかったあの旗のことを思い出すんです。
しっかりとその旗を握りしめている、幼い私が不思議と頭に浮かんできて、その旗をどうやって手に入れたのだろう?って不思議に思うんです。
いつのまにか心の奥底にしまいこんでいた、あの旗が静かな風になびきながら、パタパタと音を立てています。
そう、あの時の声援で聞こえなかった旗の音。
風がない時は音を立てることはなくて、なんの旗なのかわからなくなってしまうのですが、私の心の中に吹く風でその旗の意味を私の心は感じ取るんです。
そう、私が欲しかった旗の色はこんな色だったって。
心地よく風が吹く中で、そして、強い風が吹く中で私は、私の欲しかったものを確かめることができるかもしれない、って感じられたような気がしたんです。
いつのまにか。
P.S
「ずるい人」のレビューは後程、楽しみに書かせていただきます。