記憶って面白い

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記憶って面白い

大嶋信頼ブログ 緊張しちゃう人たち

2017/09/12 記憶って面白い

ある方から「先生!なんでサーフィンを始めたんですか?」と聞かれて、タバコ依存のクライアントさんが「サーフィンとタバコはセットだからやめられね~んだ!」と困っている奥さんの前で豪語しちゃっていたから「タバコを吸わずにサーフィンをやっちゃろうじゃねえか!」と啖呵を切ってしまったからです(あえて今回はタバコにしてあります)とお伝えしました。

 

すると翌週に「先生は気持ち悪いです!私、先生の話を聞いていて”最低な人”と思っちゃって吐き気がしました!」と言われます。

 

「え?」

 

「だって、先生はサーファー仲間と一緒に薬物をやっていて、そんなんでカウンセラーなんかやっているんでしょ!」と責められました。

 

「お~!これだ~!記憶のシャッフルが起きている~!」と感動します。

 

“嫉妬の発作”などの脳内の過剰な電気活動で、脳の記憶の部分が刺激されて「記憶がシャッフルされちゃうぞ~!」になります(シャッフルとはごちゃ混ぜになってしまうことです)。

 

その方は「だから私は録音をして、後で確認をしているんです!」とおっしゃったが、録音をしても「都合のいいところしか聞かないやろ~!」になってしまうから同じなんです。

 

この文章だって「先生はサーファー仲間と一緒に薬物をやって」という部分だけ読んで、その前後を読み飛ばしてしまったら「ぎゃ~!」となるでしょ。

 

人の印象が「酷い人!」となったら、その証拠となる部分しか意識って選択できなくなって、そのほかの部位を飛ばしちゃうんです。

行ってみれば、その人のイメージ通りの情報しか選択できなくなる、という現象です。

 

世界的なトラウマの権威の先生と暑い夏の道を歩いているときに、先生は第二次世界大戦時に日本軍の捕虜になった祖父の話をしてくださった。その祖父は日本人に対して「憎っくき日本人」という印象でいたけど、時とともに記憶が美化され、やがて「良き戦友」に変わって行った、と話してくださった。

 

時とともに美しくなる記憶があり、また、時とともに醜くなってしまう記憶もあるんです。

 

「自分ってダメなやつだ~!」となっている場合は「記憶のシャッフルが起きちゃって醜い部分でストーリーが作り上げられちゃっている!」となっている可能性がある。

 

一般人もそれはなんとなくわかっていて、醜い真っ黒な話をしている方に向かって「そんなことはないでしょ!」と真っ向から否定してしまいます。するとそれを言われた方は「わかってもらえない!」とますます発作を誘発させちゃうから、脳の記憶がますます醜いまま固着しちゃいます。

 

だから、催眠のお師匠さんは、安心できる感覚と手を取り合って、過去のその場面をもう一度観察しに行くんです。

 

無意識の中で、安心できる感覚とともに過去に遡って見ると「あ~!こんなことになっていたんだ!」と不思議と記憶のシャッフルが解けて自分のイメージが変わって行く。

 

そうなんです!いつのまにか「戦友!」に変わっていきます。

 

あんなに惨めで可哀想だった自分が、いつのまにか美しく羽ばたいて行く、ということを催眠療法を使ってお師匠さんはやっていらっしゃった。

 

ここで「催眠って何よ!」という話になります。

 

「ちょっと!催眠って言われちゃうとハードルが高いんですけど!」というのも全て記憶の選択の問題なんです。

 

美しい催眠療法のイメージに触れていくと、催眠の認識が変わって「なんだ!簡単!誰でもやっていることなんだ!」ということが見えてくるんです。

 

(つづく)

 

 

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